WALLとか。 

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GOOD DESIGN賞HPより引用

昨年グッドデザイン賞を受賞したという、テレビを壁掛け風に吊るすことのできるWALLが大変よかったです。
商品について初めて知った時は、なんだVESAマウントがついたテレビスタンドじゃないか、と。そう思いました。
実際その通りなんですが、デザインもすっきりしていてよくできています。

オーディオルームなどを考えていると、プロジェクターにするかテレビにするか、という問いにぶつかり、テレビを選択した場合にはテレビ台をどうするか、みたいなことを考えるわけですが、高さ調節ができるテレビスタンドは使用環境に対応できるのがとても便利なんですよね。スピーカーレイアウトに干渉しにくいのもとてもナイス。

夜中などあまり大きな音を出したくないときにBluetoothのヘッドフォンやイヤフォンは使えないものだろうかと思い、Bluetoothのついたテレビを探していたのですが、なかなかBluetoothトランスミッターを搭載したテレビってないんですね。が、amazon fire TVとかApple TVはBluetoothイヤフォンを接続できることに気づき、リモコンもBluetoothだろうし考えれば当然なのですが、使ってみると大変便利で驚きました。ますます配信サービスばかり利用することになりそうです。。

ベッドサイドにWALLでテレビを配置してBluetoothイヤフォンで鑑賞するとか、なかなか堕落した生活を送れそうですよね笑。

Axe-Fx III動画。 



Mark Day氏がAxe-Fx IIIを使用した動画をアップロードしています。

冒頭のAxe-Fx IIIの液晶画面を見ると、プリセット中のSceneを一覧して確認できるようになっているのが分かると思います。経験上、日本のギタリストは音色をプログラムチェンジで切り替えようとしたがる方が多くて、これが実は音切れやトラブルの原因になっていたりします。曲中の音色変化はできればMIDI CCやオーディオスイッチングで行うのが望ましいというのは速度や安定性の観点から一般的な考え方だと思いますが、それを分かりやすく実装したのがAxe-FxのSceneという手法です。

実は、Sceneが万能かというとそうでもない、というのが、さらなるもう一歩のところだったりします。

Axe-FxはMFC101というフットコントローラーとAxe-Fxモードで同期することで高い次元の操作性を実現しているのですが、ステージでは様々な事情でこの同期がズレることがあり、稀ではありますが音が出なくなるなどの重大な問題を生じることがあります。

このことは、Axe-Fxをヘヴィに使われているギタリストの皆様からインプレッションが寄せられているところでもあり、僕としても安定的な動作ができるように個別なアイデアをご提示しており、もちろん、アップデートで対応できそうなポイントについてはFASにも報告しています。そうした場合は、原点に還った操作を行うのが一番です。昨年、わりと重大なご相談を寄せてくださった方にはこの点をご説明した後特に問題のご連絡がないので、問題なく運用できているものと思っています。確認のご連絡を久しぶりに差し上げてみようかとふと思いました。

ここで深刻に大切だと思うのは、デジタル機材であってもその運用に際してはプレイヤーの癖であったりといった部分に留意する必要があるという点です。デジタル機材も、どんなときもマニュアル通りに動作するかというと、極限的にはそうでもないんですよね。この辺は経験値がものをいうところだと思います。

Victor HA-MX100-Z。 

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オススメのモニターヘッドフォンは何ですか?というメールを頂いて、あれ?前に載せなかったっけ?と思ったら、消えていたので再掲します。初出は2016年です。


数台ある手持ちのSONY MDR900STもくたびれてきたし、そろそろモニターヘッドフォンを変えようかな…と思っていたところ、SONY MDR-CD900ST, JVC HA-MX10-B, JVC HA-MX100-Zを並べて聴く機会に恵まれ、MX-100Zのクオリティに驚いてそのまま入手してしまいました。

HA-MX-10Bの話はよく聞いていて好感触だったのですが、ちょうど2016年の春にハイレゾに対応しつつアップデートしたHA-MX100-Zがリリースされていたんですね。実はテストするまで知りませんでした。

比べて聴いてみると、SONY MDR900STはやはり聞きなれた低域の少ない音で、しっかりしすぎていない作りもプレイヤーが使う場合に片耳を少し外して聴いたりするときにも便利、といった感じで、JVCのヘッドフォンはプレイヤー寄りというよりは、ミックス等の確認にも使用できるような明瞭な音像と立体感が特徴かなと思います。作りもしっかりしていて、じっくり聴くにはJVCに好感触を覚える人は多いだろうと思います。一方、たしかによく聴こえすぎて長時間弾きながら使うには疲れてしまうところもあるかも、というのもよく分かります。

作りながら使うにはSONY、作った後で確認するのはJVC、という感じでしょうか。僕自身、SONYのヘッドフォンは長いこと使っているので、当然好感触を持っているのですが、また違った意味でのモニターヘッドフォンとしてJVCのヘッドフォンはとても良いと感じました。自分のペースで弾きながら、そして音を確かめながら制作を行うようなDTMユーザーにはかなりいいんじゃないでしょうか。

これまで、SONYのヘッドフォンでもっと色々聞こえるようにと改造したりもしてきましたが、スタジオユースだっていうことが前提なのに改造していて意味があるのか?という自問をするところもありました。そういう必要なく、不要な色付けのなくきちんと聞こえるヘッドフォンというのは貴重な存在だと思います。

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JVCのヘッドフォンでも、新旧モデルを聴き比べるとかなり違いがあることに気づきます。
スペックはあまり気にしないほうがいいのですが、ハイレゾ対応ということで40,000Hzまで向上した高域ですが、ハイレゾ音源に限らず明瞭感の向上に繋がっていると思います。また、比較して感じたのは高域が増えたというよりは、各帯域の繋がりが良くなったような印象で、逆にフラットに感じています。比べてみないとわからないと思いますが、ケーブルも新型の方が少しだけ太いものに変更されており、MDR900STの弱点の一つとも言われていたLRのセパレーションを向上させる4芯接続になっているようです。昨今、ヘッドフォンユーザーの間で流行している、交換式のケーブルを採用しないというのもバランスの良さに対する自信の表れかもしれません。

--加筆--

入手後、色々な方に聴いてもらっているのですが、普段ヘッドフォンで聴くような音像とは少し違ってモニタースピーカーで聴く音に近い、というギタリストの方もいました。今回ご相談のメールを下さった方も普段はSONY MDR900STを使っていて、モニターのサウンドとの違いによる違和感を訴えていらっしゃったのでこのモデルはなかなかいいのかな、と思った次第です。

Atmos再検討。 

以前アップした動画の部屋には天井にもモニタースピーカーが4つ設置されており、立体的なサラウンドを得るDolby Atmosを再生できるようになっているのですが、また別のコンセプトのアトモス空間の検討をしています。

複数のスピーカーを設置する場合、位相が合うかみたいなところが難しいのはもちろんですが、色々なことができるようにしてほしい、という要望に応えるのが考えどころだったりします。スタジオであれば、用途に応じて最適化するわけですが、エンドユーザーが実際に再生する空間ではatmosでサラウンドを楽しむ場合もあればマルチチャンネルのBGM再生をする場合もあり、また配置するスピーカーを減らして再生する場合もある、なんていうこともあったりします。この辺は、ギターシステムでもステレオにも3wayにも対応できます、というデザインを行ってきたのと似ています。

また、Dolby Atmosは頭を動かさないことを前提に複数のスピーカーと、ステレオのLRに加えて前後のパンニングを行うことで立体的なサウンドを得るのに対して、VRでは頭を動かすとヘッドフォンの2つのスピーカーから出る音が変化させることで立体感を得るという、技術的には全く違うのに体験を疑似的に再現するという目的は一緒なのが興味深いところです。

VRを散々使って思うのは、映画鑑賞中にドリンクを探すのは大変だってことでしょうか笑。
映画を立体音響で楽しむなら圧倒的にDolby AtmosやDTS:Xが優れていますね。
ゲームならVRの没入感は本当にすごいのですが。


dolby atmos


Axe-Fx III発表を受けて。 

Axe-Fx IIIが発表されてから、やはり注目は高かったようで何人もの方からご連絡を頂いています。やはり、この2年くらいはAxe-Fxをご購入される方の多くが「IIIはいつ発売なんでしょうか?」という疑問をお持ちでしたし。Axe-Fxの新型はいつ発表されてもおかしくなかったので、その点はご説明した上で、手に取られるのは直近のRecやLiveで必要な方だったように思います。

割と反応は大別できて、Axe-Fxの新型だからとても気になる、という方と、発表されて気になるけど今のデジタルロードボックスを使ったシステムに満足しているのでそれほど…という感じでしょうか。

前者の方は、Axe-Fxの恩恵を十二分に受けて来られて、新型が出るなら是非、という感じです。一方で後者の方は、もともとリアルの真空管アンプとラックのシステムをお持ちで、そのサウンドを持ち出したりするためにFASのプロダクトを使われていた方です。Axe-Fx自体、リアルのアンプやエフェクトシステムのサウンドをご存知で一周どころか何周か回っちゃった方ほど行き着く機材のようなところもありますので、ギターや機材に関して達観した方が多いのもあるかもしれません。

僕も何年か前から、メインシステムをお持ちでも自宅でスピーカーを鳴らせない方にはTwoNotesのようなデジタルロードボックスをお薦めしてきたところなので、メインシステムのサウンドをスピーカーを使うことなく感じることができると、デジタルアンプシミュレーターに対する関心は高まらないのかもしれません。LiveではAX8辺りを使う方が楽ですし。

デジタル機材は、小さな音で聴き比べた時には本物とほとんど差異が感じられない程度には進化していると僕は考えています。このことはレベルの高いペダルエフェクターにも通じることです。

ただ、アナログとデジタルの違いははっきりとあって、それは音の繋がり方だと思っています。エレキギターがアンプに接続して初めて成立するように、ギターとアンプの相互作用は極めて重要な要素です。アンプシミュレーターは、特に録り音だと聴感上ほとんどリアルのアンプに肉薄していますが、迫りきれないのは音の立ち上がりと切れ方です。ゲートの調整で迫れる部分もありますが、やはりギターとアンプという接続のアナログの曖昧さはなかなかデジタルでは表現しにくいんでしょうね。爆音で鳴らしたときの立ち上がりなんかも真空管アンプとは全然違う領域ですよね。もちろんLiveではPAを使いますので、プレイヤーのフィーリングと会場の大きさ、あたりを勘案してどれほど違いがあるのかを考えることになります。

デジタルロードボックスの場合、ギターの信号を受け止めるのは真空管アンプに任せているのと、EQやゲインといったコントロールはリアルのアンプで行えることから、違和感が少ないというのがとても大きなポイントであるように思います。ギターの信号をデジタル化するインターフェースをどこに配置するかというのはとても大事な問題です。

もちろん、現代の音源ではアンプシミュレーターならではのハイゲインでありながらバッサリと切れるようなカッティングだったり、リアルのアンプじゃ繋がらないようなリードサウンドのようなものが聞かれるところでもあり、どちらが正しいか、優れているか、などという領域では語れないと思います。

結局のところ自分が何を求めているのか、というビジョンが一番大事だと思います。